この記事ではアフィリエイト広告の規制強化の背景や具体的な違反内容をご紹介していきます。
「アフィリエイト広告の規制が強化されたと聞くけど、対策法がわからない」と悩んでいませんか?ここ数年で、アフィリエイト広告に対する規制が厳しくなっている一方で、具体的な対策法のすべてを、まだ理解できていないアフィリエイターが多いかもしれません。ここではアフィリエイト規制や違反内容などもご紹介していますので、今後のアフィリエイト活動にぜひ参考にしてみてください。
目次
アフィリエイト広告の規制とは?
アフィリエイト広告を掲載する上で守らなければいけないルールがいくつかあります。それらはすべて、法律に基づいて設けられているルールであり、違反行為が発覚時は、罰金もしくは懲役刑が科せられるので、十分に注意しなければいけません。
昔のアフィリエイト広告には今ほど厳しい規制が設けられていませんでした。その影響もあってか、アフィリエイト広告からの商品購入や使用に際して様々なトラブルが生じ、購入した消費者から消費者庁へと訴えが寄せられるようになったのです。
そのような背景のもと、消費者庁では数年前よりアフィリエイト広告の規制強化を進めています。
広告の規制に向けて、消費者庁が目をつけている点は以下のとおりです。
- 主にアフィリエイターが広告の管理と掲載をしているため、広告主の管理が行き届きにくくなっている
- 稼ぎを優先するアフィリエイターが広告の誇大・虚偽表現をしている
- 広告主の規制に対する関心が薄く、アフィリエイターに対して適切な指示が出せていない
- 「アフィエイターが勝手に書いたから」と言えば逃れられると思っている広告主が多い
アフィリエイト広告の5つの違反行為
アフィリエイト広告を掲載して収益化する中で起こりうる違反行為は、法律に基づいて5項目に分かれています。
- 詐欺罪
- 景品表示法違反
- 薬機法違反
- 不正競争防止法違反
- 著作権法
ここでは、各項目を詳しくご説明していきます。
詐欺罪
アフィリエイト広告掲載にて「虚偽の内容を掲載して消費者を騙す」行為は、詐欺罪に該当します。例えば、次のような行為が詐欺罪になる可能性が高いです。
【詐欺罪の例】
- 実際に商品を利用していないのに嘘の口コミを書く
- 商品を利用して何も変化がなかったのに、変化があったと記載する
- 商品を利用した期間に嘘がある
事実とは異なる感想や使用感、口コミなどの記載は全て詐欺罪にあたり、懲役10年以下の罰則が科せられます。
景品表示法違反
景品表示法違反は、商品やサービスなどの概要や内容、品質、価格などを偽って記載し宣伝や購入を進める行為を指します。
アフィリエイト広告記載においては、次のような行為が違反とみなされるケースが多いです。
【景品表示法違反の例】
- 実際の効果よりもはるかに高い効果があったと記載する
根 - 拠もないのに、著しく有利だと言い切る記載をする
- 「世界で初めて」「業界初の」などと事実が定かではない中で書いている
一時期問題視されていたステルスマーケティングが景品表示法違反に該当しやすく、いくつかの違反事例が明るみに出たこともあり、ステマに対しての消費者からの目も厳しくなりました。
景品表示法違反が発覚し、出された措置命令にそむくと、2年以下の懲役、もしくは300円以下の罰金の罰則が下ります。
薬機法違反
薬機法は、医薬品や医療機器などの品質や有効性、安全性などを確保するために定められた法律です。対象は医薬品や医療機器となっていますが、実際には、医薬部外品や化粧品、再生医療なども対象になっています。
以前は「薬事法」でしたが、2014年の改正により「薬機法」に改名されました。主に、該当の分類薬品や商品、機器に関する虚偽、誇大内容の記載を禁じており、違反した場合には2年以下の懲役、もしくは200万円以下の罰金が科せられる恐れがあります。
例えば、次のような表現が薬機法として罪に問われる可能性が高いです。
【薬機法違反の例】
- 「ずっと悩んでいた問題が解消」など効能効果を保証する表現
- サプリに対して「血圧を下げます」など医薬品のような効果効能を謳う表現
- 口コミで「効果がありました」と言い切る表現
- 化粧品に対して「シミがなくなります」との効能効果を保証する表現
消費者を巻き込むほどの大きなトラブルが起こってしまってからでは、手遅れです。「知らなかった」では済まされないため、しっかり内容を把握して対策しておくべきでしょう。
不正競争防止法違反
不正競争防止法は、事業者間での不正な競争を防止して、常に公正な競争を保護するための法律です。不正な手段で競合を打ち負かすような戦略は不正競争防止法違反となり、違反行為として罪に問われます。
アフィリエイト広告の現場においては、「広告主サイトとそっくりなサイトを作って集客する」「比較サイトにて根拠のない不適切な比較でアフィリエイト広告へと誘導する」といった事例が不正競争防止法違反になる可能性が高いです。
違反とみなされた場合には、10年以下の懲役、もしくは2,000万円以下の罰金が科せられます。また、侵害した者に対する損害賠償請求が求められることもあるので、表現や戦略には十分に配慮しましょう。
著作権法
著作権法は、著作物や著作権者の権利を守るための法律です。著作権法で対象とされる著作権の内容は2つに分けられています。
- 著作者人格権:著作物の創作者である著作者が有する人格的、精神的利益を保護するための権利
- 著作権(財産権):著作物を保護するための権利
アフィリエイト広告を扱う上では、例えば以下のような行為が著作権法違反になります。
- テレビ画面のキャプチャの掲載
- 雑誌や書籍の中身を撮影して掲載
- 他サイトの記事をコピー&ペーストする
- 公式サイトから芸能人の写真をダウンロードして掲載する
- 芸能人の写真を使って画像を作る
これらは、一部の事例に過ぎません。アフィリエイト広告を扱う上でも、さまざまな場面にて著作権法が存在するので、よく理解してから記事作成や広告貼り付けを実施するべきでしょう。
著作権法違反では、著作権の侵害に対して10年以下の懲役、もしくは1000万円以下の罰金、著作者人格権の侵害には5年以下の懲役、もしくは500万円以下の罰金が定められています。
アフィリエイト広告においての違反行為の罰則対象者
アフィリエイト広告の掲載にて違反行為が発覚した場合、メディア運営者だけではなく、アフィリエイト広告の広告主や商品の販売主も罰則の対象者となります。
これまでのアフィリエイト広告の規制は比較的緩めだったため、不当表示があったとしても「アフィリエイトサイトが勝手に掲載した」と言えば、広告主や販売主にまで罰則が科せられませんでした。
しかし、ここ数年で薬機法が改正されたり、消費者庁が行っているアフィリエイト広告規制により、罰則の対象者の範囲が広がり厳しくなっています。懲役や罰金のみならず、商品の販売ができなくなった事例もあるため、各々が法律を見直してしっかり管理するべきです。
理想としては、アフィリエイターとASP、広告主が一丸となってアフィリエイト広告の規制内容を把握し、違反行為が発生しないように努めるのが望ましいでしょう。
アフィリエイト広告の規制に強いブログサービス
アフィリエイト広告の規制が厳しくなった事実は理解できていても、全ての法律を把握して記事作成や広告掲載をするのは、意外に難しくもあります。
特に2014年に改正された薬機法では、商品に対する表現についての細かい規制があるため、入念な確認と修正が必要です。
その確認と修正を毎記事ごとに行わなければいけなくなるため、メディア運営者が1人で取り組むとなると、かなりの時間と労力がかかってしまうでしょう。
また、ASPを通して広告主とのやり取りが可能ですが、人気広告の場合はスムーズにやり取りできるとは限りません。
そこでおすすめしたいのが、独自のアフィリエイトシステムを展開するアメーバブログです。アメーバブログには、ASPを通さずにアフィリエイトできるシステムが確立されているため、ブログ開設からアフィリエイト設定、広告掲載、規制の管理まですべてアメブロ内で完了します。
特に、アフィリエイト広告の規制に関する対策に力を入れているアメブロなので、記事や画像、広告などの監視体制が整っています。
その中でも薬機法に関する取り組みでは、記事公開前にアメブロの事務局がチェックをして必要に応じ修正依頼をするなど、未然にトラブルを防ぐ管理が徹底されています。
このような体制があれば、初心者でも安心してアフィリエイトブログの運用ができるでしょう。
まとめ
アフィリエイト広告の規制強化の背景や具体的な違反内容について詳しく解説してきましたが、いかがでしたか?
これまでは見過ごされていた違反行為であっても、規制強化により発覚する恐れがあります。手遅れにならないようにするためにも、安心できる体制の中でアフィリエイト広告の運用をするのが望ましいでしょう。