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美容室の集客を伸ばす新戦略10選|商圏・席稼働・再来で売上アップ

美容室の集客は「席の稼働」「商圏と導線」「再来の設計」の3本柱を同時に整えると伸びやすくなります。

本稿では、売上を席数×稼働率×客単価で分解し、地図情報や動線の整備、セットメニュー設計、直前集客の運用、口コミ・指名づくりまでを現場で回せる順にまとめました。各章のチェック項目をそのまま使えば、新規と再来の双方を着実に底上げできます。

 

売上分解と席稼働の見える化

美容室の売上は「席数(同時施術できる席)×稼働率×客単価」で測れます。まず、月次だけでなく日次・時間帯別に切り出し、どの時間に損失が出ているかを特定します。

席数は“同時稼働枠”で数え、カラーやパーマのアシスト有無に応じて所要時間の基準値を更新します。

 

稼働率は「販売可能枠(椅子×営業時間÷平均施術時間)」に対する予約済み枠の割合。客単価は技術+店販売上の平均で、構成やセット(カット+カラー+トリートメントなど)の比率で変動します。

加えて、指名率・新規/再来の構成・来店間隔・無断キャンセル率を同一画面で見える化すると、打ち手の優先順位が揃います。

 

最初にやることは、予約台帳とPOSから“時間帯×枠×売上”のサマリー表を作り、ピーク/閑散/直前空きの3区分で色分けすること。

さらに天候やイベント(給料日・学校行事)を注釈として残し、繰り返しの型を捉えます。「可視化→仮説→小規模テスト(空き枠配信・即時特典)→再計測」を短いサイクルで回せば、稼働と売上は並行して改善します。

 

見える化の起点(まずはここから)
  • 販売可能枠=席数×営業時間÷平均施術時間を算出
  • 時間帯別の稼働率・来客数・単価を1枚に集計
  • ピーク/閑散/直前空きを色分け→施策メモを添付

 

指標 定義 使いどころ
席稼働率 予約済み枠÷販売可能枠 谷の時間を特定→空き枠配信の時間設計に活用
客単価 技術+店販の平均額 セット設計や店販提案の検証に使用
再来周期 前回から次回までの日数 次回予約/配信タイミングの根拠に

 

席数×稼働率×客単価の算出と可視化

日次の売上を「席数×稼働率×客単価」で分解してボトルネックを探します。席数は同時稼働できる椅子数(シャンプー台や個室の制約を考慮)、稼働率は販売可能枠に対する予約済み枠の割合、客単価は当日売上÷来店数。

例として、席4・平均施術90分・営業8時間なら販売可能枠は「4×8÷1.5≒21枠」。予約15枠なら稼働率約71%、客単価8,800円で「21×0.71×8,800≒131万円/週(6営業日換算)」の目安になります。

 

可視化は、時間帯ごとに“枠数/予約/単価/メニュー比率”を並べるのがコツ。平日昼は枠が余りやすく単価も落ちがちなので、「短時間メニュー」「店販同梱の小さなセット」「直前1〜2時間限定のアップグレード特典」を当てると、稼働と単価を同時に押し上げられます。

土日ピークは“高単価セット+指名優先+次回予約の徹底”で単価の最大化を狙います。ダッシュボードは週1で同じレイアウトを更新し、前週比・前年同週比を並置して改善幅を判定します。

 

  • 【表示の型】時間帯×予約枠×単価×メニュー比率→偏りと山谷を一望
  • 【当て方】平日昼=短時間/小セット、土日=高単価/指名優先

 

見る指標 主な打ち手
午前 充足率・予約リード 前夜の空き枠配信・朝イチ特典
稼働率・施術時間 クイック×店販売促・短時間枠の増設
夕方 単価・指名比率 指名優先・高単価提案・次回予約確定

 

ピークと閑散の時間割マップ作成法

「曜日×時間帯」の格子表を作り、各セルに〈販売可能枠・予約数・平均単価・新規/再来〉を記録します。

直近4〜8週を集計し、稼働率と単価を色分けしてピーク(90%以上)/準ピーク(70〜89%)/閑散(〜69%)を判定。

ピークには「高単価セット+指名枠+次回予約」、準ピークには「人気メニューの露出と前倒し配信」、閑散には「クイック枠/即時特典/近隣提携」を割り当てます。

 

電話・LINE・Webの予約比率も同時に確認し、直前予約が動く帯には“今すぐ予約”の固定ボタンやクイックメニューを強調。

毎週のミーティングで「差分→仮説→次週施策」を3点だけ決め、マップはバックヤードで全員が見える場所に掲示。空きが出たら誰でも即配信できる運用にすると、取りこぼしが目に見えて減少します。

 

時間割マップの手順(簡易版)
  • 台帳を曜日×時間帯で集計→稼働・単価を色分け
  • 天候・イベントをメモ→異常値の理由を共有
  • ゾーン別に役割付け→ピークは単価/閑散は枠埋め

 

ゾーン 狙い 具体策
ピーク 単価最大化 高単価セット・指名優先・次回提案
準ピーク 早期満枠 人気メニュー露出・前日夜の空き枠配信
閑散 枠埋め クイック枠追加・即時特典・地域提携
    • 【例】水曜14時が弱い→30分前髪カット+小物店販のセットを配置→稼働と単価を同時改善
    • 【注意】特典は直前/限定/少数で運用→恒常化は単価を崩す

     

    商圏データと来店導線

    集客を安定させるには「どこから来るか(商圏)」と「どう入るか(導線)」を、実データと動線で設計します。

    まず、予約台帳やPOSの住所を地図にプロットし、徒歩・自転車・車・公共交通の比率を確認。都市部なら半径500m〜1.5km、郊外なら2〜5kmが中心になりやすく、天候で交通手段が変わります。

     

    店頭は看板と夜間照明、入口は段差やベビーカー/車椅子可否、駐車/駐輪の場所、駅からの曲がり角案内まで“迷いポイント”を洗い出してください。

    Webでは「検索→地図→サイト/予約」の3段階で情報を揃え、名称・住所・営業時間・写真を統一。予約ボタンは上/中/下に反復。

     

    工事・混雑・雨天など当日の変化は地図とSNSへ即時掲出し、目印写真(交差点名・コンビニ)を添えると迷いが減ります。

    来店後は「次回予約・LINE/メール登録」までを含めた一筆書き導線(地図→入口→席→会計→次回)にして、口コミと再来を底上げします。

     

    商圏×導線の即実施チェック
    • 来店住所を地図化→距離帯と交通手段を把握
    • 入口の障壁(段差/雨除け/夜間視認)を点検→写真差し替え
    • 地図とサイトの情報を一致→予約ボタンを反復配置

     

    観点 確認項目 改善ヒント
    商圏 距離帯・交通手段・天候差 近距離=クイック、遠距離=高単価の訴求に分岐
    物理導線 看板・照明・段差・駐車/駐輪 雨よけ・スロープ・枠番号掲示・点灯時刻の見直し
    Web導線 地図→サイト→予約の流れ 地図の「予約」連携・FVに予約/アクセスを同居

     

    来店距離と駐車・雨天対策の整備

    距離帯別に提案を変えると稼働が安定します。500m圏は「前髪/部分カラー/15〜30分のクイック」で昼の枠を埋め、2km以上は「カット+カラー+トリートメント」など滞在価値の高いセットで満足度を上げます。

    車来店が多い地域は、駐車枠の有無・台数・満車時の代替(コインP)・提携割引を地図とサイトに明記し、枠番号と入出庫の向き(左折/右折)を写真で案内。自転車は屋根付き駐輪、ベビーカーは置き場所と通路幅を明示。

    雨天は、滑り止め・傘袋・貸し傘・タオルの常備に加え、“濡れずに入れるルート”を当日SNS/地図で発信。台風や積雪が見込まれる日は、前夜に前倒し/後ろ倒し提案を一斉配信して落ち込みを緩和します。

     

    • 【距離別】近距離=短時間・高頻度/遠距離=高単価・ロング
    • 【駐車案内】枠番号・入庫方向・代替P・提携割→写真で可視化

     

    状況 整備ポイント 掲出場所
    車来店多 駐車枠/代替案/割引の明示・写真 地図の写真・サイトのアクセス・予約案内
    雨天 雨除け・滑り止め・貸し傘・ドライ提案 SNS当日投稿・地図「最新情報」・店頭POP
    子連れ ベビーカー置場・キッズ対応時間 サイトFAQ・地図属性・予約メモ欄

     

    当日の運用(天候×導線)
    • 開店1時間前:地図とSNSへルート/駐車満空を更新
    • 午後の雨予報:クイック×ドライ提案を固定投稿で再掲

     

    地図検索対策とMEO情報の強化

    MEOは近隣の高意図ユーザーに最短で届く基盤です。店舗名・住所・電話・営業時間(臨時含む)を正確にそろえ、サイト/予約/各SNSと表記統一。

    主カテゴリは「美容室/ヘアサロン」、副カテゴリに「ヘアカラーリング」「縮毛矯正」「ヘッドスパ」などを追加。

     

    属性は「キッズ可/車椅子対応/駐車場/Wi-Fi/キャッシュレス」など実態通りに。写真は外観(昼/夜/入口アップ)、内観(席/シャンプー/待合)、事例(ビフォーアフター)、スタッフを高解像度で週次追加。

    投稿欄には「雨の日特典」「昼の空き枠」「新メニュー/材料変更」を短文で。口コミは来店直後に依頼、返信は24時間以内を徹底。好意的レビューは感謝+次回提案、厳しい声は事実確認→改善→個別連絡。

    電話/経路/サイトクリックの推移と検索クエリ(指名/一般)の比率を週次で見て、写真や投稿テーマを調整。予約ボタンの連携、メニュー埋め込み、価格帯・支払い手段の更新で予約までの摩擦を下げます。

     

    MEOでのつまずきと是正
    • 名称/住所/営業時間の不一致→全媒体を同一表記へ
    • 写真不足・古い画像→外観/内観/事例を週次更新
    • 返信遅延→24h以内の定型+個別対応で信頼回復

     

    項目 強化ポイント 運用ヒント
    カテゴリ/属性 主+副カテゴリの最適化・実態に沿う属性 新メニュー導入や季節要素で適宜見直し
    写真/投稿 外観/内観/事例/スタッフを定期追加 週3枚を目安・イベント前は差し替え
    口コミ 直後依頼・24h返信 QRカード・返信テンプレ・低評価は個別対応
    計測 電話/経路/サイトクリック・検索語 指名/一般比率で露出テーマを調整
    • 例:検索語に「縮毛矯正+駅名」が多い→副カテゴリ/写真/投稿を矯正寄りに週2で強化
    • 例:経路クリックは多いが来店少→入口写真差し替え&夜間照明の点灯前倒し

     

    メニュー設計とバンドル

    狙いは「1回の満足度を上げつつ、単価と稼働を安定」。単品が多いと選びにくく価格も見えづらいので、需要の高い組み合わせ(カット+カラー+トリートメント/カット+パーマ+ケアなど)を“わかる名称”と“所要時間目安”つきでセット化します。

    価格は単品合計より少し得に設定し、ライト/スタンダード/プレミアの3段階で迷いを減らす。店販は施術目的とリンクさせ、提案をテンプレ化。

     

    表示は「料金・時間・仕上がり・向いている人」を同一フォーマットで、予約ページと店内POPに反復。

    工程(前処理/本施術/後処理)に分けてボトルネック(放置/移動/会計)を洗い出し、ロスを削減。

    週次でセット比率・単価・所要時間分布を見て、好調セットは事例写真と口コミを強化、回転の悪い組み合わせは工程短縮(前処理簡素化・同時施術)を検討します。

     

    メニュー設計の基本3点
    • 定番組み合わせを3段階のセットに
    • 料金/時間/対象/仕上がりを同一書式で表示
    • 店販は目的連動で提案テンプレ化

     

    要素 設計の勘所 表示のコツ
    名称 成果が伝わる語(ツヤ/時短/ダメージケア) 専門英語は控え、ベネフィット先行
    価格 単品合計より少し得 差額を明記→納得感を高める
    時間 実測ベースで幅を提示 ピークは短時間順の上位表示

     

    客単価を上げるメニューバンドル設計

    単価を押し上げるには「悩み別」「時間別」「季節別」の3軸でセットを用意。悩み別は「ツヤ改善(カット+カラー+高濃度ケア)」「広がり対策(カット+酸性ストレート+ケア)」のように結果名で。

    時間別は60/90/120分の枠で“時短セット”も用意。季節別は梅雨のうねり、夏のUV、冬の乾燥などニーズと材料を合わせます。

     

    価格は「ベース料金+上位オプション(ケア+店販)」の段階設計にし、ホームケアを含む“おうち仕上げキット”で再現性を担保。

    提案は、カウンセリングで「仕上がり」と「時間」を軸に分岐し、タブレットの比較表で3段階を提示。

    予約ページはセットを上位配置し、所要時間・事例・口コミを併載。毎週、セット比率と店販同梱率を確認し、成績の良い名称・写真・説明文をテンプレ化→他セットへ展開します。

     

    バンドル設計の落とし穴
    • 名前が抽象的→仕上がりが想像できない
    • 時間未記載→ピーク遅延と回転悪化
    • 店販が後出し→購入率が下がる

     

    セット例 提案ポイント
    悩み別 ツヤ/広がり/色持ち ビフォーアフターと体感(手触り/持ち)を言語化
    時間別 60分クイック/90分標準/120分プレミア 忙しい/ゆったりの使い分けを明確化
    季節別 梅雨前ストレート/夏UV/冬保湿 時期限定の材料と特典を明示
    • 同梱例:アウトバス+ホームケアガイド+次回10%OFF→再現性と再来を同時強化
    • 表記例:単品合計との差を“◯◯円お得”と記載→納得感を底上げ

     

    所要時間短縮と席回転率の最適化

    回転率を高める鍵は「並列化」「移動削減」「会計前倒し」。工程を前処理/本施術/後処理に分け、同時進行できる箇所を抽出します。

    例:カラー放置中に店販カウンセリングと次回予約、トリートメント浸透中にスタイリングレクチャーなど“座ったまま完結”の工程を挿入。

     

    移動はシャンプー台往復がボトルネックになりやすいので、ピーク帯は席固定を基本にし、前洗い省略の条件やシャワー圧・温度の最適化で占有時間を短縮。

    会計は席での仮会計やQR決済、カルテ連動レシートで時間短縮。予約は施術中に空き枠提示→会計前確定で受付の渋滞を回避。

     

    品質を損ねない範囲で薬剤処置やブロー時間を“実測”で更新。週次で「平均所要時間」「±15分遅延率」「席回転率」「次回予約率」をセット確認し、遅延が多い工程だけ改善すれば単価を落とさず回転を上げられます。

     

    時短のポイント
    • 放置時間を活用→店販/次回予約/レクチャーを同時進行
    • 移動最小化→席固定&シャンプー台占有短縮
    • 席で仮会計→QR決済で出口の渋滞回避

     

    工程 短縮アイデア 留意点
    前処理 カウンセリング定型・前洗い省略の条件化 敏感肌/初回は省略しない等の基準を明確に
    本施術 道具の先置き・二段階塗布の簡素化 仕上がりの再現性を担保
    後処理 席で仮会計・QR決済・次回予約 金額説明と特典案内を簡潔に
    • 例:平均110分→工程見直し+席会計で95分へ→同時間帯の受け入れが約15%増
    • 品質担保:時短前に“仕上がり基準”を写真で共有→ばらつきを抑制

     

    平日昼と雨の日の底上げ

    平日昼と雨天は稼働が落ちやすい帯。ここを計画的に埋めると週の売上が安定します。

    方針は「直前意思決定への寄り添い」と「移動/滞在ストレスの軽減」。直前予約が動く帯では、空き枠の視認性と即予約導線を最優先。

     

    予約ページ上部に“今入れる枠”を固定し、電話・LINE・Webで同じ枠へ到達可能に統一。雨天は“濡れずに来店できる”安心を提示し、屋根導線・駐車/駐輪の写真、駅出口からのルート画像を当日SNS/地図に掲載。

     

    メニューは「短時間×体感満足」を前面に。平日昼は前髪/部分カラー/ドライスパ、雨天はブローがラクになるケアなどを推します。

    空き枠の“時間割マップ”を週次更新し、配信時間・媒体・文面をテンプレ化すれば、担当交代でも品質が安定。仕上げに“次回予約+雨予備枠”の提案をルール化して、天候急変時の稼働低下を抑えます。

     

    平日昼×雨天の基本セット
    • “今入れる枠”を固定表示→電話/LINE/Webの導線は1本
    • 短時間・体感系メニュー×所要時間の明記
    • 当日のルート/駐車情報をSNSと地図へ更新

     

    状況 狙い 主な施策
    平日昼 短時間で枠埋め クイック枠増設・“今入れる”表示・即予約ボタン固定
    雨の日 来店不安の解消 屋根導線写真・貸し傘・ドライ提案・ルート画像投稿

     

    空き枠配信と即時割の運用実務

    「誰に・いつ・どこで・どの文面で」を定型化すると成果が安定します。直前に動く時間(例:前日21時、当日10時/13時/16時)を時間割で決め、配信先はLINE公式・Instagramストーリー・X・Googleビジネスの最新情報。

    既存顧客はLINE、近隣新規はストーリーと地図を主軸に。文面は〈入れる時間+メニュー例+所要時間+価格〉をセットで、予約リンクは電話/LINE/Webの一本化が鉄則。

     

    即時割は常設せず、直前1〜2時間・数量限定・対象メニュー限定で。“割引”ではなく“無料アップグレード(ケア5分追加など)”を基本にすると単価を守れます。

    配信後はクリック率/予約率/来店率/単価を記録し、反応の良い時間/媒体/文面をテンプレに更新。空き発生時に誰でも配信できるよう、短縮URL・定型文・画像を共有フォルダで管理します。

     

    即時割のよくある失敗と回避
    • 恒常的な割引→単価下落→アップグレード特典へ置換
    • 複数導線で迷子→予約リンクは1本化
    • 配信時間のバラつき→時間割で固定(10/13/16時など)

     

    項目 運用ポイント 計測の視点
    文面 「今◯:◯〜可|前髪15分◯◯円」など具体に クリック→予約→来店→単価の一連で評価
    特典 割引より“5分ケア/仕上げ品進呈” 満足と単価維持の両立を確認
    在庫 空き確定→即配信→満枠で削除/訂正 満枠到達時間をKPI化
    • 例:前夜21時の配信で翌朝10時が満枠→当日朝は昼/夕方のみ配信して過配信を防止
    • テンプレ:「今すぐOK|◯◯時〜◯◯時/クイックカラー30分/ケア5分追加/ご予約はリンク1本」

     

    近隣提携と地域回遊導線の設計

    近隣施設との回遊導線は、平日昼と雨天の底上げに有効です。商圏マップにスーパー/カフェ/ジム/保育/コインPを重ね、相互送客しやすい時間帯を抽出。

    基本は「レシート提示特典」と「相互掲示」。例:カフェの当日レシートで“前髪+5分ケア”、当店レシートでカフェは“サイズアップ”。

     

    雨天は屋根導線で行き来できる相手と組むと効果的。地図/SNS/店頭POPでルート図(カフェ→当店→スーパー)を出し、所要時間と雨除けポイントを明記。企業や学校、保育向けには“お迎え前30分メニュー”を設定し、時間割に連動させます。

    効果測定は、提携経由の来店数/単価/再来率を月次で比較し、成果の高い相手とは「雨の日スタンプ3倍」など共同企画へ拡張。地域アプリや商店会クーポンがあれば、雨予報の時間帯に限定配布して導線を一本化します。

     

    回遊導線を強化する要点
    • 相互レシート特典→低コストで体験価値UP
    • 屋根導線のある施設と連携→雨天でも移動ストレス減
    • ルートを地図/SNS/POPで可視化→迷いを解消

     

    提携先 相互特典 導線設計の勘所
    カフェ 当日レシートで5分ケア 屋根ルートを写真で掲示
    スーパー 当店レシートで惣菜◯%OFF 買い物前後30分枠を予約に固定表示
    ジム/保育 会員/保護者へ時短枠優先 送迎前後の時間帯を確保
    • 運用例:雨予報の前日に双方同時投稿→屋根ルート画像+各店特典を統一ハッシュタグで発信
    • 評価:提携経由比率/単価/再来率→効果薄は3か月で見直し

     

    口コミ・指名と離脱防止

    「満足直後の声→可視化→次回確約」を素早く回すほど、口コミと指名は伸びます。レビュー依頼は施術後24時間以内に固定し、SMS/LINE/メールで短文テンプレを配信。

    〈お礼→評価観点(仕上がり/接客/居心地)→30秒でOK→URL〉の構成が書きやすいです。店内では受付横や予約ページにビフォーアフターとコメントを掲示。

     

    指名は「担当者ページ」で得意領域・施術写真・空き枠バナーを統一表示。離脱を防ぐには、予約前に不安を解消(価格/所要時間/駐車/雨天導線/支払い)。

    キャンセル規定は“前日◯時まで無料・当日◯%”のように一文で。施術中に再来周期(前髪3〜4週、カラー6〜8週など)をカレンダーで提示し、その場で次回予約を確定。

    低評価は「待ち時間/技術/接客/設備/価格」に分類して週次で改善→返信テンプレへ反映すると、体験とのギャップが縮まり離脱率が下がります。

     

    口コミ×指名×離脱の基本型
    • 24h以内に依頼→30秒で書ける観点を提示
    • 担当者ページに得意×空き枠を可視化
    • 不安要素(価格/時間/導線/支払い)を予約前に明記

     

    観点 実装ポイント 効きどころ
    レビュー 24h依頼・QR/URL・観点提示 比較検討の背中を押す
    指名導線 担当者ページ・得意・空き枠バナー 「誰に任せるか」の迷いを削減
    事前不安 価格/時間/駐車/雨天/支払いの明示 予約直前の離脱を抑制

     

    レビュー依頼と返信テンプレ運用

    量と質を両立させるには「満足直後に、短時間で、書きやすく」。会計時にQRカード→24h以内にSMS/LINE→3日後に未投稿者へリマインド、の三段構えが基本。

    依頼文は〈お礼→観点3つ→30秒→URL〉で統一し、投稿完了時は“5分ケア追加”など体験型特典を自動付与。

     

    返信は24h以内に、好意的レビューへは感謝+再来の目安提示、改善要望へは事実確認→お詫び→改善→個別連絡。

    低評価は原因をタグ化し、週次で再発箇所を潰します。写真付きレビューを増やすため、店内に撮影スポットを用意して照明・背景を整備。

    地図の最新情報やSNSストーリーで“お客さまの声”を定期紹介し、担当者ページにも引用すると、地図→予約の心理的ハードルが下がり指名率が上がります。

     

    依頼/返信の定型(サンプル)
    • 依頼:ご来店ありがとうございます。仕上がり/接客/居心地の3点で30秒のご感想をお願いします。URL
    • 肯定返信:嬉しいお言葉に感謝します。前髪は約3週、カラーは約6週が目安です。次回の空き枠:URL
    • 改善返信:ご不快にさせて申し訳ございません。◯◯を改善し、担当より個別にご連絡いたします(連絡先)。

     

    指標 目安 改善策
    レビュー率 15〜25% QR配布+24h依頼+3日後リマインド
    返信速度 24h以内 テンプレ/担当割当/未返信アラート
    写真比率 30%以上 撮影スポット整備・事前同意フロー
    • 例:レビュー率8%→QR導入+24h依頼で22%へ→指名率も上昇
    • 留意:金券型は規約に注意→体験型特典が無難

     

    休眠客の復活策と次回予約の徹底

    休眠対策は「周期の可視化→タイミング配信→復帰体験の設計」。メニュー別再来周期(前髪3〜4週、カラー6〜8週、パーマ8〜12週など)を基準表にし、POSで経過日数を自動集計。

    “予備軍(基準+7日)”“休眠(基準+30日)”に分類します。予備軍へは“維持提案(前髪/色持ち/ケア)”、休眠へは“短時間復帰メニュー+担当からの個別メッセージ”を送付。

     

    文面は〈前回の想起→所要時間の短さ→今入れる枠→予約リンク〉を定型化し、導線は電話/LINE/Webの一本化。

    復帰初回は「時短×体感」を重視(前髪+ドライケア等)し、満足回復後に通常メニューへ戻します。

     

    次回予約は施術中にカレンダー提示→会計前に確定→前々日/前日に自動リマインド。無断キャンセル抑止は、規定の短文明記とLINEの“遅れ/キャンセル”ボタン常設で。

    月次は休眠復帰率/復帰後再来率/次回予約率/無断キャンセル率をセットで追い、効果の高い文面とメニューをテンプレに格納して横展開します。

     

    休眠復帰&次回予約の運用要点
    • 周期表で予備軍/休眠を自動抽出→タイミング配信
    • 復帰初回は“短時間×体感”→次回で通常に回帰
    • 施術中に日程提示→会計前確定→前々日/前日リマインド

     

    指標 目標目安 主な打ち手
    休眠復帰率 10〜15%/月 短時間復帰メニュー+個別文面+“今入れる枠”表示
    次回予約率 40%以上 施術中カレンダー・席で仮会計・前髪無料など特典
    無断キャンセル率 0.5〜1.0%未満 規定明記・前日/当日通知・連絡ボタン常設
    • 例:休眠復帰7%→周期抽出+短時間復帰で14%へ→再来売上が安定
    • 現場:担当別の次回予約率を共有→成功トークをロールプレイで展開

     

    まとめ

    集客を伸ばす最短手順は、①席稼働を可視化→②商圏/導線を整備→③セット設計と回転率を改善→④平日昼/雨天の底上げ→⑤口コミ/次回予約を仕組み化、の流れです。

    まず稼働と単価の基準を置き、MEOと予約導線、空き枠配信を同日に着手。週次でダッシュボードを見直し、結果の出た手順をテンプレ化して全員で使い回しましょう。