「面白い=バズ狙い」だけでは成果に直結しません。本稿では、誰に向けた体験かの起点づくりから、短尺動画・参加型の仕掛け、店頭や地域との連携、投稿を自然に促す工夫、そして分解計測と注意点までを10の打ち手で詳細に再整理します。
小規模に試しつつ数値で可視化し、“話題”を確実に〈来店・申込〉へ変換するまでの道筋を、現場でそのまま使える手順で解説します。
実装の際は、各媒体で同じ言葉と写真トーンを繰り返し、行動ボタンの文言も統一。これにより、断片的な取り組みが一本の導線へとつながり、施策ごとの手応えが積み上がります。
目次
面白さを成果に変える設計の基本
「面白い」は注目は集めますが、最終的に予約・購買・来店へ到達させて初めて価値になります。最初に行うべきは、面白さを“誰に・どんな良い変化として届けるか”を一文に定義することです。
つぎに、その一文をサイト・SNS・店頭ポップで統一し、写真の明るさ・構図・色味、テロップの言い回し、ボタンの動詞(例:今すぐ予約/体験する)まで合わせます。
体験は〈短時間で始められる・写真/動画にしたくなる・人に話したくなる〉の三条件を満たすと拡散と行動に結びつきます。
例えば「店内の隠しスタンプ3つで限定メニューを無料体験」「色の組み合わせに投票→当日の割引が決定」など、参加→結果→特典の流れを明快にします。
効果測定は〈表示→参加→投稿/共有→来店〉の各段階を同期間でカウントし、最も弱い段を一点突破で改善。小工数でも成果が積み上がります。
加えて、誇張を避け条件を明記すること、個人情報と写真の扱いを事前に案内することが信頼の前提です。面白さは“約束の正確な回収”とセットで初めて好意へ変わります。
- 「誰に・どんな良い変化」を一文で定義する
- 言葉・写真トーン・ボタン動詞を媒体横断で統一する
- 表示→参加→共有→来店の数値を週次で同期間比較する
| 観点 | 実装のコツ |
|---|---|
| 参加しやすさ | 3分以内で開始・道具不要・店員の一声で始められる導線、開始地点を床サインで明確化 |
| 写真映え | 明るい背景・ブランド小物・足元マークで撮影位置統一、縦/正方形の2サイズを常備 |
| 話したくなる要素 | その場で結果・抽選演出・名前/日付入りの記念画像、保存ボタンは大きく |
だれ向け体験と伝え方の整理と手順
体験づくりは「だれ向け」を一点に絞るほど成功確率が高まります。直近来店/購入データから共通点を抽出し、たった一人を描く(例:近隣オフィス勤務・昼休み20分・写真好き)。
その人が求める良い変化を一語で定義(時短/発見/癒やし)。次に、参加障壁(時間がない・恥ずかしい・操作が難しい)を一つ選び、設計段階で潰します。
伝え方は、見出しで〈対象+良い変化+数字〉を宣言、本文は手順を三段で記載。「昼休み20分で気分転換→限定ドリンク体験」のように、動詞で統一した短文が有効。
店頭では床サインとカウンター札でスタート地点・受け取り場所を明示し、声かけ文をスタッフで統一。サイトとSNSは同じ画像/言い回しで迷いをなくします。
週次で“開始までの所要”“立ち止まり地点”を観察し、文言と導線を微調整すると参加率が着実に伸びます。
【整理の手順(店頭/オンライン共通)】
- 対象を一人に絞る(例:昼休み20分の近隣勤務者)
- 良い変化を一語で決める(時短/発見/癒やし)
- 障壁を一つ選んで潰す(恥ずかしさ→セルフ体験/無人受付を用意)
| 要素 | 書き方・見せ方の例 |
|---|---|
| 見出し | 「〈対象〉向け、〈良い変化〉を〈数字〉で体験→今すぐ参加」 |
| 本文 | 「手順はかんたん:QR→選ぶ→見せる。所要3分、道具不要」 |
| 店頭表示 | 床サインで導線→撮影スポットをアイコンで表示→受け取り場所を矢印で案内 |
- 対象が広すぎる→一人に絞り、複数の小企画を並行運用する
- 手順が長い→3ステップ以内に短縮、不要入力を排除して摩擦を減らす
話題化のきっかけと拡散導線の設計
話題化には「きっかけ」と「広がる道」を同時に仕込むことが重要です。きっかけは直感的に参加したくなる仕掛け(色選び・くじ・一問アンケート)や即時に結果が出る演出(めくる・音・記念画像生成)。
広がる道は、撮影スポット/定型フレーズ/共通タグ(#3分で気分転換 等)/共有QRを一式セットで配置。記念画像は店名・日付を小さく入れ、縦長/正方形の2サイズを準備して“使いやすさ”を担保。
店頭ではカード/ステッカーで自然に投稿を促し、オンラインではテンプレ文と保存しやすいUIで後押し。
計測は〈表示→参加→投稿→来店〉を同一週でカウントし、弱い段だけ対策。保存/投稿が伸びない場合は定型文掲示・保存ボタン拡大・QRの設置位置変更など、小さな改修が効きます。
- 記念画像は店名・日付入り/縦長+正方形の2サイズを必ず用意
- 投稿の一言テンプレ(例:#3分で気分転換)を掲示
- 撮影スポット・QR・受け取り場所を矢印で連続表示
| 段階 | つまずきと改善例 |
|---|---|
| 参加 | 開始位置が不明→床サイン/ポップで「ここから」を明示、声かけ文を統一 |
| 撮影 | 暗く映る→白背景ボード+定点ライト、足元ガイドでブレを防止 |
| 共有 | 保存/投稿が手間→ワンタップ保存・定型文・自分宛て送信用QR |
SNSで話題になる企画づくり
SNSで伸ばす鍵は「1行の結論・見れば分かる映像・同じ言い回しの反復」です。企画の芯を〈対象×体験×時間〉で一文化し、冒頭1行に固定。映像は生活距離で撮影し、テロップは“結論→結果”の順で短く。
場所/明るさ/構図を揃えて世界観を統一すると、保存・再訪が増加します。週ごとに「定例3枠(事例・作り方・裏側)」を決め、迷いなく制作できる体制へ。
プロフィール固定の一文、ハイライト(価格/アクセス/空き枠)、固定投稿(早見表)まで整備すると、流入後の迷子が減ります。
計測は〈表示→保存→プロフィール遷移→リンクタップ〉を基準に、最も弱い段のみを微修正。保存は多いが遷移が少ない場合は、1行目の動詞を「見る→予約する」へ、リンク位置を最上段へ移すと効きます。
- 冒頭1行=〈対象×体験×時間〉を明確化
- 映像は生活距離+結論テロップ→結果の順で編集
- 定例3枠(事例/作り方/裏側)で継続を仕組み化
| 要素 | 実装のコツ |
|---|---|
| 世界観 | 背景・明るさ・文字スタイル統一→一覧で“同じ店感”を演出 |
| プロフ/固定 | 強みの一文+予約/問い合わせボタンを最上段に常設 |
| 導線 | 末尾の言い回しとボタン動詞を一致(例:今すぐ予約) |
短い動画と生配信の見せ方の基本
短尺は「冒頭1秒で結論」を提示。テロップに〈対象×良い変化×数字〉を出し、映像は結果→手順で構成。
「お昼20分で気分転換→限定体験」を先に見せ、必要な手順を3カットで提示。テロップは1行8〜12文字・行数最小、手元/表情を邪魔しない位置に。
環境音を想定して字幕を基本に。生配信は「予定・台本・役割」を事前に決め、開始2分で見どころと特典を告知。
コメント拾い役と進行役を分け、質問は選択式中心でテンポ維持。終了時は次行動(予約・取り置き・資料DL)を画面固定し、固定コメントにも同文言を記載。配信後は切り抜き3〜5本を短尺化して再活用します。
- 冒頭1秒=〈対象×変化×数字〉を提示
- 結果→手順の3カットで完結、字幕を基本にする
- 配信は役割分担と“最後の行動固定”を徹底
| 場面 | 具体例と注意点 |
|---|---|
| 冒頭 | 「在宅の方へ、最短3分で気分転換→限定体験」テロップ→完成映像 |
| 中盤 | 手順3カット(QR→選ぶ→受け取る)。手元は中央寄せで撮影 |
| 終盤 | 「今すぐ予約」など行動の一言+画面固定ボタン案内 |
- 尺が長い→30〜45秒へ圧縮、不要なズーム/切替を削除
- 音が不明瞭→字幕を標準、BGMは控えめに
ハッシュタグ企画と参加キャンペーン設計
参加を増やすカギは「一目で分かる」こと。タグ名は短く(例:#3分で気分転換、#今日の色)、店名/地名を入れ覚えやすく。
参加ルールは1枚目で〈やること→撮る/選ぶ→投稿→受け取り〉を矢印(→)で表示。特典は“値引き”偏重を避け、時間/体験に寄せる(優先案内・限定写真・記念ステッカー)。
不正/混乱防止のため、期間・対象・注意(著作物/顔出し可否)を短文で明示、問い合わせ先も固定。計測は〈表示→参加投稿→店名タグ投稿→来店〉で分解。
投稿が少ない場合は“ひと言テンプレ”と撮影スポットを強化、投稿はあるが来店が弱い場合は“受け取り方法”をカウンター掲示し、投稿画面提示で即時交換へ。
良い投稿は同意のうえ再紹介し、名前(またはニックネーム)を添えて感謝を示すと連鎖が起きます。
- 短い企画タグ+店名/地名で記憶に残す
- 矢印で〈やること→受け取り〉を1枚目に明記
- 時間/体験寄りの特典で継続性を確保
| つまずき | 改善の具体例 |
|---|---|
| 投稿が伸びない | 撮影スポット増設・記念画像自動生成・定型文配布 |
| 条件が伝わらない | 店頭カードで図解→QRで詳細ページへ誘導 |
| 来店が増えない | 投稿画面提示で即時特典→受け取り場所/時間を明示 |
- 条件が曖昧→期間・対象・受け取り方法を短文で固定
- 無断転載の懸念→再紹介は事前同意、名前表記ルールを明確化
お客さま投稿と遊び要素で参加促進
「面白い集客」は、お客さまが“参加しやすく・共有しやすい”設計かどうかで決まります。まず、投稿したくなる理由を用意。
値引き依存を避け、時間の優先(並ばず受け取れる)や体験特典(限定デザイン記念画像・小さなステッカー)を混ぜます。
次に、撮影/投稿のハードルを下げます。明るい撮影スポットを2か所設け、縦長/正方形背景ボード、床サインで立ち位置を明示。
投稿の一言に迷わないよう短い定型文(例:「#3分で気分転換」「#今日の色」)を掲示。受け取り動線は、投稿画面提示→その場で交換→カウンター矢印で誘導、混雑時間の案内も添えると体験がスムーズです。
数字は〈表示→体験参加→投稿→来店〉を同期間で集計し、弱点を一点改善。照明不足・一言の迷い・受け取り場所不明など“小さなつまずき”を潰すと、投稿と来店が自然に伸びます。
- 特典は「時間」や「体験」に寄せる(優先案内・限定記念)
- 撮影しやすい場所/サイズ/立ち位置を用意
- 投稿ひと言テンプレと受け取り導線を明記
| つまずき | 解決のヒント |
|---|---|
| 写真が暗い | 白背景ボード+定点ライト常設、昼の窓際も案内 |
| 何を書けば良いか不明 | 短い定型文と例文を掲示、カード配布で迷いを削減 |
| 特典の受け取りが手間 | 投稿画面提示→即時交換、カウンターへ矢印誘導 |
投稿特典と使える素材の用意方法
投稿を増やす近道は「やる理由」と「やりやすさ」の同時整備。特典は値引きに偏らず、優先案内・限定記念・小さな抽選を混ぜると継続しやすいです。
素材は誰でもそのまま使える形で用意。縦長(全画面)と正方形(フィード)の記念画像を用意し、店名と日付、控えめロゴで再見性を確保。
店内には明るい背景/ブランド背景の2スポットを設置、床サインで立ち位置、壁にカメラ高さの目印を用意。投稿の一言は短い定型文と例文を3種掲示し、迷いを解消。
交換は「投稿画面提示→その場交換→完了カード」で明確化。計測は特典別交換枚数・記念画像DL数・タグ投稿数を週次で確認し、反応の良い背景/文言を残します。
差し替えは週1目安、季節/イベントで色だけ変えれば、工数を抑えて鮮度を維持できます。
- 記念画像:縦長+正方形/店名・日付入り/保存ボタンは大きく
- 撮影スポット:明るい背景+ブランド背景/床サイン・高さ目印
- 一言テンプレ:3種(短文・絵文字あり/なし)を掲示
| 要素 | 設計のコツと例 |
|---|---|
| 特典 | 時間/体験寄り(優先案内・限定ステッカー・小抽選)で満足度を維持 |
| 背景 | 白背景=明るく清潔/ブランド背景=世界観を伝える装飾で差別化 |
| 文言 | 「#3分で気分転換」「#今日の色」など短く覚えやすいフレーズ |
ミッション形式とポイント運用の基本
遊び要素は「小さな達成感」と「集める楽しさ」で行動を後押し。ミッション形式は段階化し、達成ごとに印を付ける仕組みです。
例:店内3スポットで撮影→特定の色を選ぶ→最後に投稿、のように視認性の高いタスクを矢印(→)で表示。
証明はスタンプ/アプリで可視化し、全達成で「限定写真」「優先案内」「ミニ特典」と交換。ポイントは複雑にせず「来店・体験・投稿」の3行動に付与、交換先も3種以内。
悪用防止は同日重複なし、投稿は店名タグ/当日画像で確認。週次で参加率・完了率・交換率を確認し、離脱地点(例:2スポット目)に案内札や声かけタイミングを追加。特典は時間/体験寄りにすると満足度が保て、継続しやすくなります。
- ルール過多→行動3つ・交換3種類に限定、1枚ポスターで完結説明
- 途中離脱→つまずき地点に案内札・床サイン、声かけ文を統一
| 項目 | 設計のポイント |
|---|---|
| ミッション | 見れば分かる動作で3段階以内、矢印で手順を一直線に表示 |
| ポイント | 来店/体験/投稿に付与、当日重複なし、交換先は3種以内 |
| 特典 | 優先案内・限定写真・小さな体験特典→記念性と実益を両立 |
店頭や地域と組み合わせる体験
店内完結にせず周辺とつなぐと「わざわざ行く理由」が増えます。来店前→来店中→来店後の三段で役割を分担。
来店前は駅や人通りの多い場所に「ここから◯分」「本日限定」を掲出し、QRで体験ページへ誘導。来店中は床サインで開始地点を示し、撮影スポット→交換カウンターを矢印で接続。
来店後は近隣店や公共施設への回遊のきっかけを用意し、滞在時間を延ばします。スタンプラリーや回遊マップで複数店舗を楽しく巡り、各店に小体験(くじ・質問・ミニ試食)を差し込むと投稿も増加。
配布物には識別(色/記号)を入れ、導線ごとの反応を週次で把握。詰め込みすぎず、受け取り方法をカード1枚で完結、混雑時間の案内は事前周知が安全。地域連動は費用を抑えつつ、“ついで寄り”導線の創出に有効です。
- 来店前:駅・交差点→QRで体験ページへ誘導
- 来店中:床サインと矢印で開始→撮影→交換を一直線に
- 来店後:回遊マップと紹介カードで次の1店へ
| 場面 | 実装ポイント |
|---|---|
| 店外 | 矢印と徒歩分数を大きく、QRは余白広め+短い説明で可読性を確保 |
| 店内 | 「ここから」床サイン→撮影スポット→交換カウンターを矢印案内 |
| 地域 | 回遊マップに所要・段差/エレベーター・混雑時間の目安を記載 |
スタンプラリー導線と回遊マップの設計
スタンプラリーは「集める楽しさ」で移動を促進。成功の鍵は、迷わず開始・短時間で達成・気持ちよく完了の三点。
開始地点を1か所に固定し、床サインとポスターで「ここからスタート」を明示。スタンプは3〜5個が目安、近い順に並べます。
回遊マップで階段/エレベーター/屋根の有無も表示。各地点は“その場完結の小体験”(色選び・ミニくじ・一言アンケート)を用意し、印はスタンプ/シールで素早く付与。
ゴールは“その場交換”特典(記念ステッカー・優先案内・小試食)を用意、受け取り場所と時間を矢印で明確に。
配布→開始→中間→完了→交換を同期間で集計し、落ちる地点に案内や声かけを追加。季節ごとに色/デザインを替え、縦長/正方形の2サイズのマップで携帯/投稿のしやすさも確保します。
- スタンプは3〜5個、近い順にルート表示
- 各地点で“その場完結”の小体験を用意
- ゴール特典は即交換→受け取り場所を矢印で明示
| 要素 | 設計のコツ |
|---|---|
| マップ | 徒歩分・段差・屋根・トイレ位置の記載→家族連れにも優しい設計 |
| 台紙 | A6サイズで携帯しやすく、番号順スタンプ枠+完了印枠を用意 |
| 案内 | 「所要◯分」「雨の日はここから」の一言で迷いを低減 |
- 途中離脱→スタンプ数を減らす・2地点目に目立つ案内札
- 混雑→時間帯別推奨ルート、整理券/時間限定特典で分散
近隣コラボと紹介カード活用術
近隣コラボは「相手の顧客に自然に出会える」手段。相性が良いのは同じ生活導線の店(カフェ・書店・ドラッグストア・フィットネス等)。
互いの強みと客層を1枚にまとめ、「相手顧客への小さな得」を先に提示(例:レシート提示で限定ドリンク優先、回遊マップ提示でミニ特典)。
紹介カードは“受け取ってそのまま使える”形に。表面は一言ベネフィットと地図QR、裏面は〈やること→受け取り〉の矢印表示。
カード色を店舗別で変えれば経路判別が容易。配布はレジ前・待ち時間の目線・店頭ラックの3箇所に絞り、声かけ文を統一。
月1で交換枚数・来店率・完了率を共有し、文言や配置を相互改善。値引きではなく「時間/体験」特典(優先案内・記念写真・小試食)に置換すれば、満足度を保ちながら継続しやすい。
再紹介同意や個人情報の扱いを短文でカード記載、問い合わせ先を明記して安心も担保します。
- 表面:一言ベネフィット+地図QR+営業時間
- 裏面:〈やること→受け取り〉の2行+問い合わせ先
- 色分け:店舗別の色/記号で識別→効果測定に活用
| 連携先 | 提案と特典の例 |
|---|---|
| カフェ | レシート提示で優先案内→待ち時間短縮、記念写真の進呈 |
| 書店 | 回遊マップ提示でしおり進呈→読書スポット案内とセット |
| フィットネス | 会員証提示でミニ試食→運動後の補給ニーズに適合 |
- 特典が複雑→3行で説明できる内容に限定
- 効果が見えない→カード色/UTMで経路識別、月次で共有
計測と注意点で続けられる形に
面白い企画は、運用の“型化”で初めて安定します。最初に、指標の集め方を固定し、毎週同じ尺度で比較可能に。
入口(表示)→体験(参加)→結果(来店/申込)の三段で、期間・締め日を統一。配布物やQRは種類ごとに色・記号・短縮URLを変え、導線別の反応を識別。
接点が多いほど集計が曖昧だと議論が感覚論に寄るため、QR先で自動カウント、店頭は交換時の目視のみで人手を最小化。改善は毎週ひとつに絞るのがコツ。
参加は多いのに来店が弱い→受け取り場所表示/混雑案内の改善、表示は多いのに参加が弱い→床サインと1枚目ポスターの改良、のように“小さく直す”。
さらに、景表法や個人情報の基本ルールをカード1枚にまとめ、誰が案内しても同じ説明になる体制に。安全と計測の型が整えば、季節ネタの入れ替えも負担なく回ります。
- 同じ指標・同じ締め日で週次レビュー
- 導線別に色/記号/短縮URLで識別→自動カウント活用
- 改善は毎週ひとつ→成果が出たら標準化
| 段階 | 現場でやることと自動化の例 |
|---|---|
| 表示 | ポスター・チラシ・SNSのQR先を分離→短縮URLで媒体別カウント |
| 参加 | 開始地点で台紙配布数を記録→QR読み取りで重複防止 |
| 来店/交換 | カウンターは交換枚数を目視集計→日報へ自動転記 |
表示→参加→来店の分解計測手順
計測の基本は“分解して同じ単位で比較”。導線を〈表示(見られた)→参加(やってみた)→来店/交換(動いた)〉に分け、表示はSNS表示回数・ポスターQRの読み取り・チラシQRの読み取りで入口別に計測。
参加は体験ページ到達数、台紙配布数、撮影スポット利用数など“行動開始”の数字を採用。来店/交換はカウンター交換数や予約/申込など“完了行動”で統一。
締め日は毎週固定し、天候/イベント/在庫などの注記を1行で残し解釈のブレを防止。現場の負担軽減に、QRへ媒体ID(?src=posterA 等)を付け自動反映。
カード色で媒体識別すれば手作業でも概況把握が可能。改善は最も低い割合に施策を集中。
表示→参加が低いなら開始地点の案内と1枚目ポスター、参加→来店が低いなら受け取り場所と混雑案内、のように“場所と言い回し”をピンポイントで修正します。
- 入口ごとにQR/短縮URLで識別(?src=◯◯)
- 参加は“行動開始”の数字(到達・配布・利用)で統一
- 来店/交換は“完了行動”でカウント→週次で同締め
| つまずき | 対処例(小さく直す) |
|---|---|
| 表示→参加が低い | 床サイン追加/1枚目に〈やること→受け取り〉を明記/QR位置を目線へ |
| 参加→来店が低い | 受け取り場所の再掲/混雑時間の案内/投稿画面提示で即時交換 |
| 媒体差が不明 | 色分けカード・媒体ID付きQR・場所別の簡易カウントを導入 |
- 指標の混在(例:表示と来店を同列比較)→段階別に並べ替える
- 締め日バラつき→毎週同曜日・同時刻で締める
景表法と個人情報の基本対応
楽しい企画でも、表示やデータの扱いを誤ると信頼を損ないます。最低限の対応を“カード1枚”にまとめ、全スタッフが同じ説明で案内できるように。
表示は実際に提供できる条件のみを記載し、抽選/特典は“対象・数量・期間・受け取り方法”を短文で明示。
比較/最上級表現(最安・必ず等)は避け、目安数字には根拠(算出方法/対象期間)を用意。写真は第三者や著作物への配慮をし、再紹介は事前同意を取得。
個人情報は“必要最小限”のみ取得し、目的(特典交換・連絡)をその場で明示。名前や連絡先は紙ではなく入力フォーム/QRで安全に収集し、保管期限を定めて破棄。
顔が写る写真は「顔出しOK/NG」を選択制にして、OKのみ再紹介対象に。問い合わせ先(メール/電話/店頭)をカードに明記し、取り消し依頼へ迅速に対応。
スタッフ向け“NG集”を共有し、曖昧表現を避ける・条件を隠さない・未成年は保護者同意を確認、を徹底します。
- 特典は〈対象・数量・期間・受け取り方法〉を短文で明記
- 同意取得:再紹介は事前同意、顔出しはOK/NGの選択制
- 取得データは最小限+目的明示→期限を設けて破棄
| 場面 | 現場でのひと言と運用例 |
|---|---|
| 特典表示 | 「本日◯時まで・先着◯名・カウンターで画面提示」→条件の隠れを防止 |
| 写真再紹介 | 「掲載可ならチェックをお願いします。NGも選べます」→同意の明確化 |
| データ取得 | 「特典交換のためにお名前のみ。◯日後に自動削除します」→最小化と期限提示 |
- “今だけ”“必ず当たる”等の誤解を招く表現
- 条件を極小文字で隠す、同意なしの再紹介、紙名簿の放置
まとめ
面白さを成果へつなぐコツは、①対象の明確化②参加しやすい仕掛け③同じ言葉の導線④数字で改善⑤法務の基本の順で回すことです。
まずは一企画を選び、短尺動画+参加特典+QR導線で小さく実装。表示→参加→来店の数値を週次で見直し、勝ちパターンを標準化しましょう。


























